【メタ分析】エクササイズに音楽は効果的!?
学生時代に部活で音楽を活用したことはありますか?
僕はバレーボール部に所属していましたが、音楽なんて聞いていたら顧問にしばかれていたと思います笑
社会人になって筋トレなどのエクササイズを始めると、音楽を聴きながらのほうが気分が高揚して効率が上がるように感じませんか?
今日は音楽によるエクササイズの効率アップが本当かどうかをメタ分析による研究結果をご紹介しながら考察します。
目次
はじめに
スポーツやエクササイズの前に音楽を聴く習慣は、パフォーマンスに影響するのか。
メタ分析に有効な15の研究を対象に検証しました(J Sports Med Phys Fitness. 2017 Jul-Aug;57(7-8):976-984. doi: 10.23736/S0022-4707.16.06411-2. Epub 2016 May 31.)。
当研究では、音楽を聴くことでエルゴジェニックエイド効果が期待できると結論づけています。
メタ分析した研究の中でも特に印象深かった研究内容を1つご紹介しますね。
エルゴジェニックエイドとは
当研究の結論にも記載されているエルゴジェニックエイドとは何なのでしょうか?
スポーツ選手などが試合前にマッサージを受けていたりするのを見たことがありませんか?
僕も中学生の頃、リレーで走る前に足をパンパン叩いていたのを思い出しました(エルゴジェニックエイド効果があるかどうかはわかりませんが笑)。
エルゴジェニックエイドとはスポーツをする上で、パフォーマンス向上のためにとられる手段のことです。
例えば、マッサージやサプリメント、酸素吸入などといったものがエルゴジェニックエイドというわけですね。
ドーピングもいわばエルゴジェニックのようなものなのでしょう・・・。
音楽がエルゴジェニックエイドになりうるという研究結果
ブルネル大学の研究チームが行なった研究(Prog Brain Res. 2018;240:109-125. doi: 10.1016/bs.pbr.2018.09.004. Epub 2018 Oct 24.)では、音楽を聴いてからシャトルランをした場合の方が、そうでない場合と比較してより高いパファーマンスを示しました。
また、この研究では音楽の有無以外にも運動する時間帯やどんな音楽を聴いているかについても詳しく研究されており、より効果の高い音楽の聴き方まで調べられています。
計測内容としてはシャトルランを用いました。そして3つのグループにグループ分けして測定を実施しました。
シャトルラン実施前に好きな音楽を聴いたグループ・テキトーに選出された音楽を聴いたグループ、音楽を聞かなかったグループに分けて測定しました。
さらに、朝の7時に測定した場合と夕方17時に測定した場合の2種類の時間を設けることで、時間帯の違いによる効果の検証も行いました。
検証の結果、音楽を聴いた場合の方が音楽を聞かなかった場合と比較して高いスコアが示されました。
また、適当に選ばれた音楽よりも好きな音楽を聴いた場合の方がエルゴジェニックエイド効果は高く、適当に選ばれた音楽を聴いた場合には朝の実験だけで効果があり、夕方のパフォーマンスには影響を与えないという結果が示されました。
朝と夜でも音楽の効果が変わってくるのは驚きですね。朝であればどんなものでもいいので音楽を聴くことが運動のパフォーマンスを上げてくれるというわけです。
朝は起きたばかりで、脳の働きが活発でないためこのようなことが起きるのでしょうか?
朝の方が音楽によるエルゴジェニック効果が高いのであれば朝に筋トレをした方がよさそうですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
好きな音楽を聴くことが運動の効率をよくするのに効果的だということをご紹介させていただきました。
上記の研究以外にも音楽を聴くことで、疲労などの信号が遮断され、パフォーマンスが良くなるとの研究結果もあり、確かに音楽を聴いていると聴いていない場合と比べて、筋トレをした際にプラスα回レップ数を稼げている気がします。
僕自身筋トレの際には、テンションが上がるエクササイズ用の音楽をYouTubeで聴くようにしています。
外国のチャンネルの方がいかつめのエクササイズ向け音楽が多いので、”exercise music”で調べてみるといいですよ。
当メタ分析研究の筆者らは、有酸素運動と比較すると瞬発的な運動である筋トレや短距離走などの無酸素運動に対してエルゴジェニックエイド効果を示すと結論づけています。
マラソンなどの長時間の有酸素運動などでは、これらの効果はあまり期待できないかもしれませんが、筋トレなどでは是非取り入れたい習慣ですね。
筋トレの効果上げるために僕も音楽聴きまくります!
ではまた!