電子タバコが10代の未成年者に与える悪影響
紙巻きたばこの人体への悪影響が広く知れ渡り、禁煙ブームが広がりを見せて久しいですが、これに合わせて登場したのが電子タバコです。
電子タバコは、紙巻きたばこと比べると副流煙の量やにおいの少なさからサラリーマンなどの人と会うことが多い仕事をしている人たちの間でもかなり人気が出てきていますね。
ところで、たばこといえば未成年者の喫煙が問題になることも多いですが、これまでは紙巻きたばこを喫煙する10代の若者に対する社会問題がほとんどでした。
未成年者が喫煙することで生じる主な悪影響には以下のようなものがあります。
・成長ホルモンに悪影響を与えることで、身体の成長に悪影響を及ぼす(身長や筋力などの成長抑制など)
・肺機能の低下による運動能力の低下
・成人と比較して依存しやすい
etc...
これらの理由から未成年者の喫煙は法律で禁止されており、未成年者がたばこを吸うことに対して大人たちが厳しく監視していたわけです。
僕たちの時代にも、10代のうちに紙巻きたばこを吸っていると、ちょっと悪いやつという感じで女の子にモテたりしている連中もいました。
一方、最近は喫煙がかなり嫌厭されているので、未成年者の喫煙はあまり見ないようになりました。
それどころか喫煙者が減っており、新入社員で喫煙をしている人もほとんど見ることはありません。
これ自体はかなりいいことだと思いますが、その代わりに電子タバコを吸っている人が増加傾向にあります。
アメリカや中国では電子タバコを吸う未成年者が増えているようで、日本においてもこの傾向が今後見られていくのではないかと予想されます。
そこで今回は、未成年者による電子タバコの喫煙が人体に及ぼす悪影響に関して書きたいと思います。
目次
海外での報告
アメリカの南カリフォルニアの未成年者2000人を対象とした調査では、電子タバコを使用した場合に、咳や喘息、気管支炎といった呼吸器系の疾患を発症する例が非喫煙者と比較して2倍も高くなることが報告されています。
また、ウィスコンシン州での調査では呼吸困難や発熱などの入院を必要とするような重篤な症状の例も報告されており、呼吸器科の医師が注意を呼びかけています。
電子タバコによる悪影響
電子タバコによる悪影響にはどのようなものがあるのでしょうか?
ニコチン
ニコチンが依存性のある物質だということはみなさんご存知だと思います。
電子タバコにおいてもニコチンを含んでいるものも多く、これによって若者が電子タバコにハマってしまうことに繋がってしまいます。
「紙巻きたばこではないから依存しにくいだろう」などと甘く見てはいけません。
また、ニコチンの有無に関わらず日常の癖やルーチンのように習慣付いてしまうと依存してしまう可能性もあります。
未成年者の場合、上記のように何かに依存しやすいという特性があるためこの点には特に注意が必要です。
良い習慣に依存することは素晴らしいことですが、悪い習慣は身につけないようにしたいですね。
多種化学物質
電子タバコの煙にはさまざまな化学物質が含まれており、これらが肺に対して多化学的攻撃をすると言われています。
肺には呼吸をする上で重要な細胞が多く存在しますが、これらが化学物質に晒されてしまうと炎症を起こすなどしてその機能に悪影響を及ぼします。
電子タバコには様々なフレーバーが存在しますが、それぞれに多種多様な化学物質が含まれています。
これらの化学物質に関しては、一つ一つ人体への安全性テストは行われていません。
また、電子タバコはリキッドと呼ばれる液体成分を加熱することでエアロゾル化し、煙として吸引しして使用しますが、加熱の際に化学物質が変性することで発がん性物質になるという指摘もあります。
未成年者の身体はこうした化学物質の悪影響を受けやすいため、特に注意が必要となるわけです。
長期的影響について不明な点が多い
電子タバコは最近になって盛んになってきた業界であり、従来の紙巻きたばこと比較すると、人体への影響に関する知見が多くありません。
そのため、未成年者のうちに電子タバコを使用することで成人になった後にどのような悪影響があるのかは不明であり、今後そのような報告も多く出てくることが予想されます。
現在わかっている悪影響だけではなく、慢性的な悪影響についても危機意識を持っておきたいところです。
まとめ
みなさんの身の回りにいる未成年者で電子タバコを吸っている人はいないですか?
日本においても電子タバコの未成年者への販売は許可されていませんが、電子タバコはネット通販でも購入できるため、未成年者でも簡単に手に入ってしまいます。
電子タバコは煙が多かったり見た目がカッコよかったりとファッション目的で使用する若者も多いそうなので、安易に使用させないようにしていかなければなりません。
健全な社会の実現にご協力をよろしくお願い致します。
(このキャッチフレーズどこかで聞いたことあるような・・・)
ではまた!