ポンサラBLOG

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【メタボリック】あなたは肥満になりやすい?原因がまた一つ解明

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歳を重ねるごとに脂肪が付きやすくなったり、落ちにくくなったなーとお考えのみなさんにお知らせです。

 

肥満になりやすい状況というのが解明されたかも!?

 

僕も昨年末から急激に太り始め、半年間の間、筋トレや食事制限を必死にやってなんとか元の体型に戻せました。

 

しかし!

 

そんなストイックに筋トレやら食事制限はできないよ!

 

ストレスで余計に太っちゃうよ!

 

なんていう方のために、新しい研究結果をご紹介します。

 

マウスを使った研究ではあるものの、哺乳類が脂肪を吸収しやすくなる原因がまた一つ解明されました。

 

まずは結論からお話ししますね。

 

T細胞による、腸内細菌叢の調整が肥満を防ぐのに役立つ

 

これです!

 

ん??

 

どういうこっちゃわからん!という方のためにやさしく解説していきます。

 

 

 

目次

 

 

 

T細胞とは?

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まずはこの研究の主役であるT細胞についてご説明します。

 

僕たち人間を始め、地球上に生存する生物は皆、莫大な量の細菌などに触れながら生存しています。

 

そして、これらの細菌は口の中や腸内などの体内(厳密には体外ですが・・・)にも生息しており、

 

この細菌が血管などの体内に侵入することを阻止したり、入ってきたときにはその菌をやっつけたりしなければなりません。

 

そのときに働いてくれるのが、T細胞なのです!

 

いわば、細菌が犯罪者とするならばT細胞は警察官みたいなものですね。

 

 

 

T細胞が腸内細菌を調整する?

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T細胞がどんなことをしている細胞かわかったところで、T細胞が細菌をやっつけるのであれば、腸内細菌を調整するどころかやっつけてしまうのでは?と思った方も多いはず。

 

それではどのように腸内細菌を調整しているのでしょうか?

 

T細胞というのは、細菌をやっつけるだけが仕事ではなく、他にも様々な役割を担っているんですね。

 

腸内細菌の一種であるクロストリジウム属を増やしたり、逆にT細胞の活性が低下してしまうと、デスルホビブリオ属と呼ばれる細菌の数が増えたりすることが報告されています。

 

このように、T細胞には細菌をやっつける以外にも役割があるんですね。

 

免疫細胞おそるべし!

 

 

 

クロストリジウムとデスルホビブリオ

 

今回の研究で調べられたのがこの2種類の腸内細菌です。

 

クロストリジウムはなんとなく聞いたことありますが、デスルホビブリオってなんだか言いにくい難しい名前ですねー。

 

人間の腸内には、1000種類もの腸内細菌が存在すると言われています。これらの細菌は常在菌と呼ばれています。

 

クロストリジウム属やデスルホビブリオ属は、人間の腸内にも存在する常在菌で数ある常在菌のうちの一つです。

 

クロストリジウム属

 

クロストリジウム属の菌にもいろいろあり、ボツリヌス菌と呼ばれる危険なものから、免疫細胞を活性化させる役割を持つものまでいることが知られています。

 

今回、T細胞の活性によって増殖が認められたのがこのクロストリジウム属です。

 

 

デスルホビブリオ属

 

デスルホビブリオ属はビブリオという名前がつきますが、かの有名な腸炎ビブリオとは別の細菌です。

 

デスルホビブリオ属には、有機酸(食品中に含まれるクエン酸など)を酢酸まで分解してくれるという役割もありますが、硫酸還元菌であり、排水管などから腐卵臭がするのはこの菌によるものと言われています。

 

おならが卵臭い時はこいつのせいかもと思ってしまいました・・・

 

 

 

T細胞の活性低下はクロストリジウムを減少し、体重が増加する

 

これまでの研究で、T細胞の活性やIgA(抗体の一種)の産生に異常があるマウスは肥満になりやすいということが明らかになっています。

 

そこで今回の研究では、T細胞に欠陥のあるマウスを用いて腸内細菌叢を調べたところ、明らかにクロストリジウムの数が減少し、活性が落ちていることが明らかとなりました。

 

また、逆にデスルホビブリオの数は増加していました。

 

これらの結果から、T細胞は腸内細菌叢のバランスを調整する役割を持っており、肥満に関わる可能性があることも示されたのです。

 

体のメカニズムって面白いですね〜。

 

ところで、クロストリジウム属やデスルホビブリオ属が肥満にどう関係するのでしょう?

 

 

 

クロストリジウム属とデスルホビブリオ属と肥満

 

今回ユタ大学のマウスを使った研究で、無菌のマウス(腸内細菌のいないマウス)にクロストリジウムを移植した群とデスルホビブリオを移植した群を比較した実験を行いました。

 

その結果、クロストリジウムを移植した群ではマウスは痩せていったのに対して、デスルホビブリオを移植した群ではその逆の結果を示したのです。

 

この結果から、クロストリジウムよりもデスルホビブリオの多い腸内環境では長鎖の脂肪酸を吸収しやすくなる可能性が示されました。

 

実際にメタボリックシンドロームや肥満のマウスには、クロストリジウムが少なくデスルホビブリオが多い環境が見られるそうなので、これらの細菌と肥満の関係はほぼ間違いなさそうですね。

 

脂肪を吸収しやすくなるメカニズムに関しては、長鎖脂肪酸を吸収するのに役立つタンパク質であるCD36の変化によるものだろうと推測できますが、そのメカニズムについては引き続き研究が必要だそうです。

 

 

 

まとめ

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みなさんいかがでしたでしょうか?今回の内容を要約するとこんな感じ・・・

 

T細胞の数が減ったり活性が落ちる

腸内細菌の種類が変動(クロストリジウム減、デスルホビブリオ増)

脂肪の吸収率が増加

メタボや肥満のリスク増加

 

免疫の役割を果たすT細胞がメタボや肥満に関係するなんて思ってもみませんでしたよね!

 

脂肪の吸収が促進されるなどの研究はこれからさらに細かく調べる必要はあるそうですが、T細胞の活性が肥満に与える影響はありそうですね。

 

実際、T細胞の活性や数は年齢を重ねるごとに減弱していくそうで、T細胞の活性が肥満に繋がるというのは、なんだかとても納得がいきます!

 

今後は遺伝による影響なども気になるところですね。

 

僕も今日から腸内細菌にも気を使えるような食生活に切り替えていきます!

 

それではまた!